『CLAYMORE』の最新刊・次巻発売日・全巻情報まとめ
この作品について
人間を喰らう妖魔が跋扈する中世ヨーロッパ風の世界。妖魔と人間の合成体である「クレイモア」と呼ばれる銀眼の女戦士たちが、組織の命令で各地を渡り歩きながら妖魔退治に従事する。主人公クレアは半妖の身でありながら戦士として最下位のランクに甘んじているが、かつて自分を救った戦士テレサへの想いを胸に、少年ラキとともに旅を続ける。やがて組織の真の目的が明らかになり、クレアたちは自らの運命と対峙することになるのだが……。
八木教広の前作『エンジェル伝説』が学園コメディーの皮を被った異色作だったことを思えば、この作品は作者のもう一つの顔を示す作品と言える。『ベルセルク』や『バスタード!!』といったダークファンタジーの系譜に連なりながらも、本作が持つ独自性は「女戦士」という設定だけに留まりません。精緻な戦闘描写と残酷描写は同ジャンルの水準を満たしつつ、クレアたちが負う組織への依存と反逆の葛藤が物語全体に緊張を与えている。後半に向けて明かされる世界の真相と組織の正体は、バトル漫画としての快楽を裏切ることなく、読者の予想を超える展開を用意しています。
『月刊少年ジャンプ』から『ジャンプスクエア』へと移籍しながら全27巻で完結した本作は、打ち切りではなく作者の構想通り描き切られた稀有な例です。未読ならば、今こそ手に取るべき一作でしょう。
まだ読んでいないあなたへ
人間と化け物、どちらにもなれない存在が戦う物語なんです。
CLAYMOREは、人を喰らう妖魔を狩るために生み出された半人半妖の女戦士たちを描いた作品です。彼女たちは「銀眼の魔女」と呼ばれ、人々から恐れられ、蔑まれながら、それでも人を守るために戦い続けるんです。この「守るために戦うのに、守られる側からは化け物扱いされる」という根本的な矛盾が、作品全体に流れる痛切な哀しみを生んでいます。
主人公クレアは、組織が送り出す戦士の中で最弱の序列最下位。でも彼女には、誰よりも強い理由があるんです。かつて自分を救ってくれた人への想い。その想いだけを胸に、弱い自分を押し上げて戦い抜いていく姿が、たまらなく心を打つんですよ。
戦闘シーンの凄みも圧倒的です。腕が四本に増える、胴体が伸びる、首が飛ぶ。人間の形を保とうとする理性と、妖魔の力を解放する本能のせめぎ合いが、異形のバトルとして描かれます。限界を超えて力を使えば、もう人間には戻れない。その一線を見極めながら戦う緊張感が、ページをめくる手を止めさせないんです。
そして仲間との絆が、この作品を単なるバトル漫画以上のものにしています。同じ境遇の者同士だからこそ分かり合える痛み。言葉にしなくても通じる覚悟。ある戦士が限界を超えそうになったとき、別の戦士が命を賭けて引き戻そうとする場面があるんですが、そこに描かれる信頼の重さは、涙なしには読めません。
化け物になるか、人間のまま死ぬか。究極の二択を突きつけられた彼女たちが選ぶ答えを、あなたの目で確かめてください。