『暗殺教室』の最新刊・次巻発売日・全巻情報まとめ
この作品について
月の七割を破壊し、地球も一年後に爆破すると宣言した謎の超生物が、なぜか椚ヶ丘中学校3年E組の担任教師となる。マッハ20で動き、触手を持つこの生殻は「殺せんせー」と呼ばれ、生徒たちは政府から暗殺報酬百億円を提示されながら、日々彼を殺すための訓練と通常授業を受けることになる。落ちこぼれの烙印を押された生徒たちと、標的でありながら熱心に勉強を教える教師。この奇妙な教室で、暗殺と教育が並走する異色の学園物語が始まる……。
『魔人探偵脳噛ネウロ』で猟奇とコメディを融合させた松井優征が、週刊少年ジャンプで放った本作は、暗殺という物騒な題材を学園成長譚へ昇華させた快作です。少年漫画の王道である「努力・友情」に「暗殺技術」という異質な要素を組み合わせることで、従来の学園ものにはない緊張感を生み出している。重要なのは、殺せんせーが単なる標的ではなく、生徒一人ひとりの才能を見抜き伸ばす「本物の教師」として描かれる点だ。落ちこぼれクラスという設定は『GTO』など先行作品にもあるが、本作は教育と殺意が表裏一体となることで、成長の物語に切実さを与えることに成功している。
暗殺者と教師、二つの顔を持つ存在との日々は、読み進めるほどに深い問いを投げかけてきます。笑って、痺れて、最後には必ず心を揺さぶられる。この教室の卒業式を、ぜひあなた自身の目で見届けてください。
まだ読んでいないあなたへ
担任が殺せないんです。
殺そうとすると避けられる。マッハ20で。触手が生えた黄色いタコ型の生物が、月の7割を吹き飛ばして三日月にした後、中学校の落ちこぼれクラスの担任になるって話なんですけど、これが泣けるんですよ。暗殺教室って聞くと物騒に思えるじゃないですか。でも読んだら分かります。これ、教育漫画なんです。
生徒たちは政府から「殺せたら100億円」って条件で暗殺を依頼されてるんですけど、この先生、めちゃくちゃいい先生なんです。生徒一人ひとりの弱点を見抜いて、その子に合った教え方をする。落ちこぼれって呼ばれて見下されてた子たちが、暗殺の技術と勉強を両立させながら、どんどん自信をつけていく。ある生徒が言うんです、「殺そうとしてる相手なのに、こんなに自分のことを見てくれる大人に初めて会った」って。
この矛盾が凄いんですよ。殺したい相手なのに、好きになってしまう。卒業までに殺さないと地球が爆発する期限があるのに、この教室での時間が終わってほしくない。暗殺の訓練をしながら修学旅行に行ったり、文化祭をやったりする日常と、刻一刻と迫る期限。この二つが同時に進むから、ページをめくる手が止まらないんです。
そして終盤。選択を迫られます。地球か、先生か。読んでる側も苦しくなる。どっちも救いたいのに、どっちも選べない。
最終巻を閉じた後、あなたは「先生」という存在について考えると思います。そして多分、昔お世話になった先生に連絡したくなる。それくらい、心に残る作品なんです。