『ソウルイーター』の最新刊・次巻発売日・全巻情報まとめ
この作品について
死神武器職人専門学校――通称「死武専」。ここでは「職人」と「武器」がペアを組み、魂を喰らう「鬼神」を狩る。主人公マカ=アルバーンは真面目な優等生だが、相棒の死神鎌ソウル=イーターはどこか不真面目。対照的な二人は、99個の鬼神の卵と1個の魔女の魂を集め、最強の「デスサイズ」を目指す。だが、復活を目論む鬼神の影が、彼らの日常を脅かし始める……。
大久保篤がスクウェア・エニックスの「月刊少年ガンガン」で連載した本作は、ゴシック様式とポップアートが融合した独自の世界観で知られる。何よりも特筆すべきは、徹底したデザイン性だ。キャラクターの頭身バランスや表情の誇張、背景に配されたシンメトリックな意匠、そして太陽と月に刻まれた不気味な笑顔――すべてが様式美として統一されている。バトル漫画でありながら、コマ割りそのものが装飾的であり、ページ全体が一枚のポスターのように機能する。大久保篤は前作「B壱」でも既にその片鱗を見せていたが、本作で完全に開花した。ダークファンタジーとしては「D.Gray-man」や「青の祓魔師」と同時期に台頭した作品群の一つだが、徹底した記号化と様式美において、本作は異質な立ち位置を占めている。
スタイリッシュな絵柄に惹かれるなら、まず手に取るべき一作です。
まだ読んでいないあなたへ
死神武器職人専門学校、って聞いて「は?」ってなりませんか。
でもこれ、本当に存在するんです、この漫画の中に。
人間が武器に変身して、その武器を扱う職人とペアを組んで悪い魂を狩る。99個の悪人の魂と1個の魔女の魂を食べさせたら、武器は「デスサイズ」という死神様の武器になれる。設定だけ聞くと突飛すぎて笑っちゃいそうなんですけど、この世界、読み進めるほどに引き込まれていくんですよ。
主人公のマカとソウルっていうコンビがいるんですけど、この二人の関係性がいいんです。武器と職人って、心を共鳴させないと戦えない。だから互いの弱さも醜さも全部見えちゃう。カッコつけたい年頃の少年少女が、逃げ場のない距離で向き合わざるを得ないんです。「お前のためなら俺の身体なんて」って台詞が出てくる場面があるんですけど、これが恋愛じゃなくて、もっと別の次元の絆なんですよね。
そして何より、この作品のビジュアルが圧倒的なんです。月に顔がついて笑ってる。太陽も笑ってる。死神様はマスコット的な見た目してる。ポップでコミカルなんだけど、戦闘シーンになると一転して迫力がすごい。キャラクターのデザインも、武器のフォルムも、背景の書き込みも、全部が「ソウルイーター」っていう唯一無二の世界を作り上げてるんです。ティム・バートンの映画が好きな人なら、この感覚、絶対わかってもらえると思います。
「狂気」っていうのが作品全体を貫くキーワードなんですけど、これがまた深くて。正義と悪、秩序と混沌、その境界線がどんどん曖昧になっていく。仲間だと思っていた誰かが、実は違う思惑を抱えていたり。自分の中にある狂気とどう向き合うかっていうテーマが、少年漫画の枠を超えてくるんです。
全25巻、一気読みしてください。最後まで読んだとき、この作品が何を描こうとしていたのか、その意味の深さに打ちのめされますから。