『呪術廻戦 0 東京都立呪術高等専門学校』の最新刊・次巻発売日・全巻情報まとめ
この作品について
東京都立呪術高等専門学校に通う乙骨憂太は、幼馴染の祈本里香の呪いに苛まれている。彼女は交通事故で死亡したが、憂太への想いが呪霊となって彼に取り憑き、周囲の人間を次々と傷つけてしまう。最強の呪術師・五条悟に導かれ、呪術高専に入学した憂太は、狗巻棘、禪院真希、パンダといった個性的な同級生たちと出会い、呪術師としての力を身につけていく。だが特級過呪怨霊となった里香の力は、呪術界全体を揺るがす脅威として認識され、やがて夏油傑による「百鬼夜行」計画に巻き込まれていく……。
芥見下々が週刊少年ジャンプで本格連載を開始する前に、「ジャンプGIGA」で発表した読切作品を基にした前日譚。後の本編『呪術廻戦』の世界観とキャラクターの出発点を示す重要な一作だ。少年漫画の王道であるバトル要素を保ちながら、愛情が歪んで呪いとなる構造、そして「愛は最も歪んだ呪い」という逆説的なテーマを正面から描く。憂太と里香の関係性は、後の本編における「呪い」の本質を先取りしており、夏油傑の思想もこの時点で明確に提示されている。絵柄は連載初期に比べて粗削りだが、それが却って呪術世界の生々しさを際立たせる。
『呪術廻戦』本編を既読の読者なら、キャラクターたちの過去と五条と夏油の決別の意味がより深く理解できます。未読の方にとっても、一本の独立した物語として充分に完成されています。
まだ読んでいないあなたへ
「愛は呪いだ」って言い切れる漫画、他にあります?
大切な人を守りたい。そう思ったことがある人なら、この作品で描かれる「愛の重さ」が刺さるはずなんです。主人公の乙骨憂太は、幼なじみの死を経験してから、とんでもない呪いに憑かれてしまった。その呪いは、彼を心配する人間を次々と傷つけていく。愛しているのに、近づいてほしくない。守りたいのに、自分が最大の脅威になってしまう。この矛盾を抱えながら生きる苦しさが、容赦なく描かれるんです。
この作品がすごいのは、呪術バトルの迫力だけじゃなくて、登場人物たちが全員「何かを失った経験」を持っているところなんですよ。みんな傷を抱えてるから、憂太の痛みを理解しようとする。その優しさが、戦闘シーンでの命のやりとりと重なって、読んでる最中に何度も胸が詰まりました。
たった一冊の物語なのに、ここまで人間の業と救いが詰め込まれているなんて信じられますか。ラストまで読んだとき、「愛」って言葉の意味が変わると思います。本編を知らなくても大丈夫。むしろここから入って、あの世界の深みに気づいてほしいんです。
愛する人を失う恐怖と、それでも誰かを愛さずにいられない人間の性。この二つが激突する瞬間を、あなたも目撃してください。