宝飾師は秘密を着飾る~辺境の姫ですが、男装して皇宮に務めます~』の最新刊・次巻発売日・全巻情報まとめ

次巻発売情報

宝飾師は秘密を着飾る~辺境の姫ですが、男装して皇宮に務めます~ 第1巻は2月27日(金)発売予定

この作品について

辺境の小国の姫でありながら、政略結婚の道具として扱われることを拒んだリリアは、男装して皇都へと逃亡する。宝飾師としての才能を武器に、皇宮付きの職人として潜り込むことに成功した彼女だったが、そこで待ち受けていたのは権謀術数渦巻く宮廷社会と、彼女の正体を見抜きかねない鋭い視線を持つ皇子たちだった。宝石に込められた想いを読み解き、依頼主の真意を見抜く彼女の技術は、やがて宮廷内の陰謀にも巻き込まれていく……。

安井優は『ないものねだりの君に光の花束を』で、すれ違う想いを繊細に描き出す手腕を見せた作家だが、本作ではその特性を宮廷ファンタジーという舞台に落とし込んでいる。注目すべきは「宝飾師」という職業設定の活かし方だ。単なる身分偽装の道具ではなく、宝石の選択や加工方法そのものが依頼主の心理描写として機能しており、リリアが読み解く「石の声」が物語の推進力になっている。男装令嬢ものは『ふしぎの国の有栖川さん』など数多くあるが、本作は職人としての矜持と技術が物語の核にある点で一線を画す。ライブコミックスらしい丁寧な作画で、宝石の輝きと登場人物の表情が的確に描き分けられているのも強みです。

既刊6巻まで、リリアの正体が露見する危機と宮廷内の派閥争いが絡み合い、先の読めない展開が続いています。職人の矜持を貫きながら、姫としての過去とどう向き合うのか。その答えを見届けてください。

まだ読んでいないあなたへ

職人が、人の秘密に触れていく物語なんです。

宝飾師として働く主人公は、辺境の姫でありながら男装して皇宮に仕えている。でもこれ、単なる「お忍び」の話じゃないんですよ。彼女が作るのは装飾品だけじゃない。依頼主の願いを、傷を、言葉にできない想いを、宝石に込めていく。その過程で人の本音が剥き出しになっていくんです。

職人としての腕を認められ、次第に宮廷の人間たちから信頼されていく。でも同時に、誰にも明かせない自分の出自が重くのしかかってくる。男として生きる理由、辺境から逃れてきた過去、そして自分が何者なのかという問い。物を作る手を止めるわけにはいかないのに、心は揺れ続けるんです。

この作品の凄みは、宝飾という「形あるもの」を通して、目に見えない人間関係や感情の機微を描き切っているところ。依頼を受けるたびに、相手の人生に踏み込んでいく緊張感がある。そして主人公自身も、作る過程で少しずつ変わっていく。

技術と想いが交差する瞬間、完成した宝飾品を手渡す場面では、毎回胸が熱くなります。これは単なる職業ものでも宮廷ものでもない。人が人を想う切実さを、丁寧に積み上げていく物語なんです。

6巻まで出ていますが、まだまだ彼女の秘密は解き明かされていません。次の依頼が、次の出会いが、どんな展開を生むのか。続きが気になって仕方ないんですよ。

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