『【合本版】沈黙の歌姫は恋をささやく~歌えない私に、冷淡王子の溺愛が止まりません!~』の最新刊・次巻発売日・全巻情報まとめ
次巻発売情報
【合本版】沈黙の歌姫は恋をささやく~歌えない私に、冷淡王子の溺愛が止まりません!~ 第1巻は2月27日(金)発売予定
この作品について
歌姫として名を馳せた主人公は、ある事件をきっかけに声を失ってしまう。絶望の淵に立たされた彼女の前に現れたのは、冷淡で知られる王子。彼は沈黙を余儀なくされた歌姫に、誰も予想しなかった溺愛を注ぎ始める。声を失った彼女は、果たして再び歌うことができるのか……。
藤原たすくは少女漫画誌での連載を経て、ライブコミックスで大人向けの恋愛ファンタジー路線を確立してきた作家である。本作でも持ち味の「すれ違いから始まる溺愛」構造が存分に発揮されている。注目すべきは、主人公の「声を失う」という設定だ。近年の恋愛ファンタジーでは障害や制約を乗り越える物語が一定の支持を集めているが、本作はその枠組みを王道のシンデレラストーリーと巧みに融合させた。冷淡王子の豹変ぶりは定番でありながら、声を失った主人公との非言語コミュニケーションの描写に説得力があり、安易な展開に陥っていない。合本版全3巻という分量も、テンポよく物語を追える適度なボリュームです。
声なき歌姫と王子の愛が、どう結実するのか。ファンタジー恋愛の王道を求める読者なら、この溺愛劇を見逃す手はありません。
まだ読んでいないあなたへ
声を失った歌姫が、学園一の冷酷王子に突然求婚される。
理由は一切明かされないまま。
歌うことがすべてだった少女が、ある日突然声を奪われたらどうなるか。周囲の憐れみの視線、かつての仲間たちの気まずい沈黙、そして何より自分の存在意義が音もなく崩れていく感覚。主人公が味わうのは、そんな静寂の中の孤独なんです。だからこそ、誰よりも冷たいと恐れられている王子様的存在から「俺と婚約しろ」と告げられた瞬間の混乱が、ページを通して伝わってくる。
この王子、本当に何を考えているのか分からないんですよ。普段は誰にも心を開かず、氷の微笑みしか浮かべない。なのに主人公の前では、ふとした瞬間に見せる表情が違う。声なき彼女の小さな仕草を見逃さず、誰も気づかない彼女の本音を読み取って、無言で手を差し伸べてくる。その距離の詰め方が、計算ずくなのか本心なのか、読んでいて息が詰まるほどもどかしいんです。
声を失っても、言葉がなくても、伝わるものがあるって信じられますか?この作品が描くのは、そんな「声にならない想い」が確かに届く瞬間なんです。筆談でも表情でもない、もっと根源的な何かで繋がっていく二人の関係性。それを目撃する度に、こっちまで胸が熱くなってしまう。
冷酷の仮面の下に隠された王子の本当の顔、そして彼がなぜ彼女を選んだのか。その答えを知ったとき、あなたは最初のページに戻りたくなるはずです。すべての伏線が、最初から確かにそこにあったことに気づいて、もう一度最初から読み直したくなる。そういう作品なんです。