『麒麟館グラフィティー』の最新刊・次巻発売日・全巻情報まとめ
次巻発売情報
このシリーズは完結済みです
この作品について
札幌の古い下宿館「麒麟館」。60年の歴史を刻んだこの館の名物大家が亡くなり、曾孫の妙が管理人として赴任する。引っ越しの初日、妙は道で一人の家出人妻を拾う。その女性・菊子の夫こそ、妙の初恋の相手・宇佐美秀次だった……。
吉村明美は『天使の休息』『愛のアラン』で知られる、Petit Comicを舞台に活躍した作家である。本作は1985年から86年にかけて連載され、第1回日本漫画家協会賞大賞を受賞した。北海道という舞台の選択は当時の少女漫画では珍しく、四季折々の風景描写が物語に深い情緒を与えている。妙と菊子、そして秀次の三角関係を軸に、麒麟館に集う若者たちの青春が交錯する。秀次の冷たさに耐えかねて家を出た菊子、彼女を守ろうとする妙、体面のために妻を取り戻そうとする秀次。単純な恋愛劇ではなく、家族の生い立ち、女性の自立、愛情の複雑さを丁寧に掘り下げる。80年代少女漫画が到達した成熟を示す一作です。
台湾や韓国でも翻訳され、アジアで読み継がれてきた作品が今、既刊3巻で手に取れます。古びない普遍性を持つ名作です。
まだ読んでいないあなたへ
第1回日本漫画家協会賞大賞。
札幌の古い下宿館「麒麟館」で、妙は初恋の男の妻を拾ってしまうんです。秀次への想いを胸に閉じ込めたまま、家出してきた菊子をかくまう妙。でも菊子は「もう一度やり直したい」と夫のもとへ帰っていく。戻った先で待っていたのは、やさしい言葉ひとつかけてくれない冷たい日々でした。
菊子が再び麒麟館の扉を叩いたとき、妙は彼女を守ると決めます。秀次が体面のために妻を取り戻そうと策を弄するのを見て、激しい怒りを燃やしながら。初恋の相手と、その傷ついた妻と、自分。この三角形のどこにも「正解」なんてないんです。
吉村明美が1985年に描いたこの作品、驚くのは恋愛の扱い方なんですよ。妙の想いは美しく浄化されるわけでもなく、秀次が改心して優しい夫になるわけでもない。菊子の母親が明かす生い立ちを聞いた後も、誰かが劇的に変わるんじゃなくて、ただ「それでも人は生きていく」という覚悟だけが積み重なっていく。北海道の四季が移り変わる中で、苦くてせつない感情が胸に残り続けるんです。
既刊3巻。愛と友情を「きれいごと」にしない、80年代少女漫画の傑作です。
巻一覧(発売順)全3巻
よくある質問
『麒麟館グラフィティー』は全何巻?
全3巻で完結済みです。
『麒麟館グラフィティー』の最新刊は?
最新刊は第3巻(2月5日(木)発売)です。
『麒麟館グラフィティー』の作者は誰?
吉村明美先生の作品です。
『麒麟館グラフィティー』の出版社は?
小学館から出版されています。