『マンガショップシリーズ』の最新刊・次巻発売日・全巻情報まとめ
まだ読んでいないあなたへ
漫画じゃないんです、これ。
平井和正が描く世界は、絵がなくても脳内に映像が浮かぶ。いや、絵がないからこそ、読者一人ひとりの想像力が爆発するんです。文章だけで構成された「マンガショップシリーズ」は、活字なのに漫画よりも漫画らしい。コマ割りが聞こえてくる。キャラクターの表情が見える。ページをめくる指が震えるんです。
舞台は謎めいた漫画専門店。そこに集う人間たちの欲望、狂気、執着が、一話ごとに鮮烈な読後感を残していきます。ある客は禁断の一冊を求めて店主と対峙し、ある客は過去の記憶に囚われたまま同じ作品を買い続ける。誰もが「漫画」という媒体に人生を賭けているんです。
平井和正の筆は容赦ない。人間の内側にある醜さも美しさも、等しく抉り出す。でもそこに説教臭さは一切なくて、ただただ「人間ってこういう生き物だよな」という納得だけが残るんです。読み終えたあと、自分が何かに夢中になっている理由を考えずにいられなくなる。
全5巻というコンパクトさも完璧。一気読みしたくなる中毒性がありながら、一話ごとに立ち止まって余韻に浸りたくもなる。そういう贅沢な時間を味わえる作品なんです。
本屋で見かけたら、騙されたと思って手に取ってみてください。
『マンガショップシリーズ』は平井和正による漫画作品。マンガショップより全4巻で完結済み。
