Void: No. Nine -9番目のウツロー』の最新刊・次巻発売日・全巻情報まとめ

次巻発売情報

このシリーズは完結済みです

この作品について

世界が滅んでから300年。9号再生都市の地下50メートルに広がる廃棄坑道で、過去に傷を持つ9人が遺物回収の日雇い労働に従事している。彼らは3人1組のチームに分けられ、旧世界の遺物や鉱物を探索して生存報酬を得るが、坑道には裏切りと旧世界の使者が潜んでいる。無作為に集められたはずの9人の過去は、徐々に絡み合い、単なるバイト仲間の関係は次第に崩れていく……。

シマ・シンヤは『ロスト・ラッド・ロンドン』『GLITCH - グリッチ -』といった前作で、荒廃した世界や閉塞した社会を舞台にした群像劇を描いてきた作家です。本作は廃墟探索と遺物回収という設定を軸に、9人それぞれの動機と秘密を少しずつ明かしながら物語を進めていく構造が特徴的ですね。地下坑道という密閉空間に登場人物を押し込むことで、人間関係の変化と緊張が際立つ。コミックビームという掲載誌の性質もあって、派手なアクションよりも対話と思惑の交錯で読ませる作劇が際立っています。元警邏隊員のテンペストとウィンター、謎の過去を持つシアン、反体制組織ケムリの存在など、序盤から張り巡らされた伏線が中盤以降で回収されていく構成は、ミステリー的な読み応えを生んでいます。

既刊4巻で完結したこの作品、地下に降りるほど真実に近づく構造そのものが物語の核です。シマ作品を追ってきた読者にも、ポストアポカリプス群像劇の新たな一例として読む価値があります。

まだ読んでいないあなたへ

全4巻完結。

こんなに静かに、こんなに重い終わり方をする漫画があるんです。

世界が滅んで300年後の9号再生都市。地下50メートルの廃棄坑道で、9人の「過去持ち」たちが遺物回収のバイトをしている。報酬は「生存報酬」。つまり生きて戻ってこられたら金がもらえる。それだけの話なんです、最初は。3人1組のチーム編成も無作為。誰が誰だか分からない。顔と名前が一致しないまま地下に潜っていく感覚が、読んでいてこんなに不安になるとは思わなかった。

でもこの9人、本当に「たまたま」集められたんでしょうか。1巻を読み終えた時点では気づかない。2巻で違和感が生まれる。3巻で一気に繋がる。そして4巻で、答えが静かに置かれるんです。派手な爆発も大団円もない。ただ、真相を知った時の冷たさと、それでも前を向こうとする者たちの背中が、胸に残り続ける。

シマ・シンヤという作家は『ロスト・ラッド・ロンドン』『GLITCH』で群像劇の名手として知られていますが、この作品はその集大成だと思います。9人それぞれの過去が少しずつ明かされ、地下坑道の暗闇の中で交錯していく。誰が裏切るのか、誰が死ぬのか、そもそも誰が敵なのか。疑心暗鬼の中で、それでも誰かを信じようとする瞬間が、たまらなく切ないんです。

「ポストアポカリプス限界バイト」というキャッチコピーに嘘はないんですが、これは単なるサバイバル漫画じゃない。地下に潜れば潜るほど、この世界の闇が、この都市の仕組みが、そして9人を集めた理由が露わになっていく。謎が解けていく快感と、真相を知る恐怖が同時に襲ってくる。ページをめくる手が震えるんです。

全4巻。長すぎない。でも読み終えた後の余韻は、この巻数からは信じられないほど深い。地下50メートルより、もっと深いところまで落ちていく感覚を味わいたい人は、今すぐ手に取ってください。

巻一覧(発売順)4

よくある質問

『Void: No. Nine -9番目のウツロー』は全何巻?

全4巻で完結済みです。

『Void: No. Nine -9番目のウツロー』の作者は誰?

シマシンヤ先生の作品です。

『Void: No. Nine -9番目のウツロー』の出版社は?

kadokawaから出版されています。